そうおもった。
すごいひとって怖い。なるべくなら怖い人には近づきたくないし、すごくない人と一緒にいた方が多分楽。
そもそもすごいとかすごくないとかそういうふうに人を見てるのがあれなかんじするな。
いま僕の周りにはもう全然歯が立たない人がたくさんいて、この人たちは何を見てるんだろうっておもう。そういうひとと仕事をしていると自分が間違ってるんじゃとか、ちょっとしたミスを怒られるんじゃないかとか、ビクビクするし、緊張する。
でも、これってすごい幸せなのかもしれないとおもった。
大学生の頃、ぼくは六年も大学にいたので同期の奴らはみんな卒業するし、それどころか後輩だったはずのひとも卒業するし、研究室は行きたくないし、部活ではなんか長老みたいな扱いされるし、もうなんか完全に、飽きたな大学っておもってた。
理系の大学って、リア充にコンプレックスもったひとがばっかで、たまたまリア充のフリを出来た人がそれ以外の人を馬鹿にするみたいな地獄のようなコミュニケーションが繰り広げられていた。
ひとはすぐに自慢話をしたがる。
僕のことをすごいと思ってくれる人たちの中にいて、どうだすごいだろって、承認を安く買い叩くことは気持ちいい。でもそれは不幸かもしれない。
つまりまとめると、自分よりすごい人がいるのは幸せだなということ。
あ、でもそれは、尊厳を踏みにじり、食い物にしようとする人々の間で耐えることが美徳とかそういうことではない。